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ecole demi orange (エコール ドゥミ オランジュ)

ecole demi orange (エコール ドゥミ オランジュ)


フランス語で 

ecole=学校
demi orange =オレンジ半分

という意味です。

ちょっと変わった名前の学校ですが、この名前にはこんな意味があります。。。



かれこれ1年ほど前のこと。

「何かやりたいのに、やりたいことはいっぱいあるのに、やらなきゃいけないことが沢山。主婦の仕事をこなしながら、やりくりするのは時間的に無理。」

そんな風に、ちょっと煮詰まっていた時期がありました。


子供が週3回幼稚園に通うようになってから、以前とは違ったペースと時間の制約の中で自分の時間を確保することが難しくなってきていて、そうすると当然、しわよせは夜にやってきます。

そして結局、
睡眠時間を削る・・・昼間なんとなくすっきりしない・・・効率あがらない・・・ますます時間がなくなる・・・その悪循環。

今まではおうちで一人遊びも平気だった娘も、お外で友達と遊ぶ楽しさを知り、「おうちに帰りたくない~」などと言うようにも。。。

そんな娘を家に閉じ込めるわけにもいかず、公園やお散歩、お友達のお家に遊びにいったり、それはそれで娘にとっても私にとっても楽しい時間です。

でも、実際問題、その楽しい時間も確保しつつ、掃除洗濯子供の送り迎え、3度の食事、お弁当の準備・・・
それ以外のところで時間を作り出すのは至難の業。
おまけに主人も忙しく、ろくに休みもとれない状況。
頼る家族は九州とヨーロッパ(駄目だ・・・)

ワークショップの準備のための資料制作の時間も必要。
ホームページのリニューアルにも手をつけたいし、整理整頓も・・・
ホントはおやつを作ったり、もちょっと手の込んだお料理もしたい・・・
読みたい本は山ほどあるし・・・
時間があるときに、と保留してある雑多なことに手をかけられるのはいつのことやら?
ついでに、行きたい学校だってある!(そのためのお金もない!)

時間がない、いつも何かに追われているような気持ちで日々すごしていました。


そんな状態がしばらく続き、寝起きもすっきりしない毎朝。
ああ~、もうちょっと寝ていたい・・・
せめて今日1日、朝寝坊ができるといいのに・・・
これではまるで学校嫌いの小学生みたいな状態です。


そんなある日の朝、ベッドの中で娘の声を聞きました。


「パパ、今日ね、みかんがひとつあるからね、はんぶんにして、パパにあげるよ。いっしょにたべようね。」


それは、ちょっぴり甘えたような、でも、これから大好きなみかんを食べることができる、という、この上ない幸せな響きの声でした。

食べることがなにより大大大好きな娘。
毎朝起きたらまず、パパと一緒にフルーツを少し、食べるのが習慣になっていました。

昨日の晩、みかんがキッチンにあるのを見ていたのでしょう。

朝起きてまず、一番に考えたこと。(きっと夢にも見ていたかも・・・)


大好きなみかんを、パパと二人で一緒に食べること。


なんだか、そのシンプルで、それでいてものすごい幸せを予感させる娘の言葉に、はっとさせられたのでした。

あれもない、これもできない、と不満ばかり抱えていた私に、その言葉がじんわり胸に響きました。

たったひとつのみかんを、半分だけ食べることにこんな幸せを感じている娘。

かたや、足りないものばかりを欲しがって、自分に与えられたものに満足していない私。


なんだか、娘に恥ずかしい・・・

「足ることを知る」ということを、娘に諭されたような気持ちになりました。

私は無いことばかり、できないことばかりに気を取られて、満足できない状況を自ら作っていたようなものでした。(それは時間のことだけに限らず。)

もっと、自分や家族が幸せを感じるためのことに、気持ちを向けるということを忘れてしまっていたかも。
自分は主婦で、周りに頼れる家族もいない状況。
それは変えられないんだから、今はこの状態でできることをコツコツ続けていけばいいんじゃないか・・・

そのとき、ふっと肩の力が抜けたように思えたのでした。


だから、この「オレンジ半分」は、わたしにとって大きな気づきの言葉だったのです。


その時の気持ちを忘れないように。

きっと、自分だけでなく、他のお母さんたちもいろんなやりくりしながら、主婦でありつつ、家族と、自分の人生を楽しく生きていくための方法を探しながら日々を過ごしている一人の女性です。

きっと、そんなお母さんたちの気持ちが繋がっていくことで、家庭や、地域や、国、そして地球全体が変わっていくことだってある。

自分はそのきっかけ作りがしたくてヨガをしたり、ワークショップをやってみようとしていたんだ。

自分が楽しめない状況をつくってどうする!


だから、私はこの「人と人が繋がる場所」、「何かを一緒に学ぶための場所」を

ecole demi orange (エコール ドゥミ オランジュ)

と呼ぶことにしました。


そして、人は大好きなものを人と分け合うとき、もっと幸せになれる、という意味も込めて。





それから、以下はおまけ。

娘のミドルネームは

solange(フランス語で sol=太陽 ange=天使 フランスにルーツをもつ主人の母のミドルネームにちなんでつけました)

solange ソランジュ
orange オランジュ

ちょっと似ていますよね?

ちなみに、パパの祖国オランダの国のシンボルカラーは、オレンジ色。(サッカー好きな人にはおなじみ。)
なので、オランダの血が半分の娘は demi orange !?

こじつけにしては、なかなかぴったり!


「オレンジ半分」には、こんな意味が含まれているのです・・・


太陽のような、オレンジ色のぬくもりは、母性の象徴でもあるように感じます。
ecole demi orange (エコール ドゥミ オランジュ)は、母として、未来を担っていく、女性のための、お母さんのための学校です。

ゆっくりと、のんびりとした歩みではありますが、
みなさんと、沢山のことを分かち合い、一緒に成長していける学びの場となりますように。



mamiko
by kamakuraecolife | 2009-10-15 00:44 | はじめまして
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